辰年はどんな年になるか？

新年あけましておめでとうございます

久しぶりの更新になります。今年の初エッセイは、しばらくお休みしていました 「言霊夜話」のカテゴリーを復活させ、この中に入れようかと思います。

今年は辰年です。
どんな一年になるでしょう。皆さん、それぞれに抱負や目標や展望をお持ちのことと思います。

私も、この一年がどんな年になるか予想してみました。まあ、こうあってほしいとい う希望も入っていますが。

そこで、私の場合、まずは個人的な願望はさておき、「辰」に秘められた深い意味を 言霊学の観点から解明するとどうなるのかという視点から述べてみることにします。

辰は、竜、龍という漢字も当てます。すると、中国で想像上の生き物として描かれる ドラゴンが、また欄間に彫られる臥龍、屏風絵として描かれ、また登り龍など刺青に まで彫られる雄々しい龍の姿と、「リュウ」という音の響きが想い起されてきます。

この音は、言霊のほうからアプローチするときは、リュウではなく、タツとします。 このタツの本質を言霊的に解き明かしてみたいと思います。

「タ」と「ツ」の言霊の相乗効果とは

タという言霊には、いくつかの法則があります。

いちばん基本的なのは、魂、霊です。イザナギの息(火の氣)が、イザナミの水の中に入り、 タマ(霊or魂)をなす。タとは連なる。マとは円(まどか)で、息が連なってまあるくなるのが 魂なんですね。
火と水の合体と調和。ここから、万物が生まれるわけです。

そこで、二番目の法則として、「種」が来ます。タネとは、正しい息の根(子)のこと。

種の本質は、一から百倍千倍万倍と増えるということです。稲は一粒の籾(もみ)つまり種が 殖えるのですが、稲穂が実って重くなりその首(こうべ)を垂れ、たくさんのお米を産する というイメージです。

また、胎児の「胎」とか、「連」なるとか、「多」いとか、魂(霊)がふたつピタリと合わさる ことから正しいの「正」とかの法則が、全部で九つもあります。

いずれも、水と火のイキが合わさり、調和して、万物を生み増やすという働きです。

これにツの言霊が加わると、今年の辰年のタツ(竜・龍)になります。

ツは、「渦巻(うずまき)」「列(つらなる)」「続(つづく)」「積(つむ)」「約(つづむ)」の五つ の法則をもつ言霊です。

三種の神器の剣も、人を殺傷する武器ではなく、息(キ)を連ね(ツ)て乱を鎮め平定し、和平をもた らすという神威を現す神器だったという真理にしても、「ツルキ(剣)」の言霊が教えるところです。

「ツ」にはこのように分断されたもの同士をつなげ、増やし、持続させてゆくという働きがあります。

五番目の「約」とは、渦巻のエネルギーが中心に向かい、収斂し、収束(集束)し、終息するということです。

太陽を中心に惑星が回っているさまが、漏斗(じょうご)のような傾斜し真ん中に穴が空いている 空間を大きな金属球が回転している太陽系の模型を、子供の頃に県立青少年センターの科学館で 見た記憶と重なります。

あの金属球たちが、だんだんと穴に近づいていって最後には穴の中にすっぽりと入ってしまったもの だったかどうか、そこの記憶が定かではないです。

太陽から遠ざかろうとする遠心力と、太陽による強い引力との釣り合いにより、地球を含む惑星群 は公転の周回軌道の上を回り続けているわけです。

しかし、このツの言霊のうちの「約(つづ)まる」という法則は、あたかもこの惑星と太陽の均衡が 外れ、太陽に引き寄せられた惑星がついに中心の巨大な太陽に吸引されてしまうというイメージに なるのですが、これで終わりというわけではなくて、それによって、最小化された渦巻きは、再び 最小から最大に向かって回り始めるということなのです。

つまり、収縮の方向と拡大の方向は、交互にやってきて、オートリバースのように永遠に繰り返す ということになります。

ですから、タツというのは、言霊的には、大変に強い。循環し持続する生命力と産み成す力とを 秘めているんですね。

ガンバレ竜ちゃん!!